この文章は音声入力で書いています

音声認識の精度が上がっている

以下の本を読んだ。

 

「超」情報革命が日本経済再生の切り札になる

「超」情報革命が日本経済再生の切り札になる

 

 

この本の「人工知能時代の文章の書き方」という項目によると、「コンピュータの音声認識能力が最近飛躍的に上昇した」との事だ。
実際に、野口悠紀雄氏は上記の著書を音声入力で書いたと言う。
そして、「文章を書くスピードが10倍になった」とも述べている。

この本を読むまで、僕の音声認識に対する評価は、すごく低かった。
数年前に下記の動画を見た影響で、「音声入力は使い物にならない」と思っていた(数行のスクリプトを書くのに10分も時間がかかっている)。


Microsoft Vista Speech Recognition Tested - Perl Scripting

この動画は今から8年以上前だ。
少なくとも、この頃よりは音声認識の精度が上がっているだろう。
音声認識がどのくらい向上しているかを調べる為に、色々とテストしてみた。

音声入力によって様々な場所や場面で文章が書けるようになった

そして、色々とテストしてみた結果、この文章が出来上がった。
大体、文字数の8割程度が音声入力で書いたものだ。
(残りの2割は、文章の順番を入れ替えたり、句読点を入れたり、誤変換誤入力を修正したり、言い回しを変えたり、動画を埋め込む等でキーボード入力)

僕は音声入力にものすごく感動している。
なぜかと言うと、「今まではパソコンの前に居なければ文章を書けなかったが、これからは様々な場所で文章が書けるようになる」からだ。

より具体的に言うと、この文章は
目が覚めたけど寒いので布団から出たくない。暖房で部屋が暖まるまでもう少しゴロゴロしていたい
という状態で書いたものだ。
こういった状態でも文章を書けるようになったので、僕にとって音声入力は「文章革命」と言っても過言ではない。

例えば、音声入力で散歩中に書くことができる。
(電車やバスだと厳しいけど)通勤中や通学中でも書ける。
上記のように寝起きや寝る前でも書ける。
トイレ中だったり、風呂の中でも文章を書けた(湯船に浸かりながらスマホをビニール袋に包んで音声入力を行った)。

もちろん、誤入力や誤変換はある。
だが、それは後で修正すれば良いだけだ。
パソコンの前に座って、「まっさらな状態でイチから文章を書く」のと「音声入力である程度出来上がっている文章を推敲する」のでは、後者の方が精神的に楽だ。

音声入力という入力手段が増えた

僕は文章作成に音声入力を用いたが、恩恵はこれだけにとどまらない。

例えば、メールやラインの返信は、音声入力に代替できる。
とくに、キーボード入力(ブラインドタッチ)が苦手な人ほど、音声入力の恩恵があるだろう。
また、ツイッターのつぶやきを音声入力で行えば、まさに「つぶやき」のとおりになる。
すでに実践している人は居ると思う。

考えてみれば、今までデジタルデータに文字を入力する手段は、限られていた。
基本的に、パソコンでのキーボード入力とスマホタブレットでのフリック入力くらいしかなかった。
これに音声入力という選択肢が追加された。

当然、すべてを音声入力に代替する必要はない。
「通常はキーボード入力、移動中は音声入力」といった感じで、その都度、入力手段を使い分けるのが良いと思う。

2015年ユーキャン新語流行語大賞をグーグルトレンドで調べてみた

ユーキャン新語流行語大賞の発表

2015年ユーキャン新語流行語大賞発表が発表された。

2015年間大賞
・爆買い
・トリプルスリー

2015年トップテン
・アベ政治を許さない
・安心して下さい、穿いてますよ。
・一億総活躍社会
・エンブレム
・五郎丸(ポーズ)
・SEALDs
・ドローン
・まいにち、修造!

さて、これらの言葉は本当に流行っているのだろうか?
僕の正直な感想としては、上記の言葉の半分以上が流行っているようには思えない。
そもそも、「トリプルスリー」「五郎丸」「アベ政治を許さない」「安心して下さい、穿いてますよ。」「まいにち、修造!」は知らなかった。
「エンブレム」は、盗作疑惑や税金のムダ使いといった話題が多く、負の側面が強い。
僕が、今年の流行語として理解できるのは「ドローン」くらいだ。

上記はあくまで僕の感想だ。
僕はテレビも見ないし、スポーツにも関心がない。
僕の感想もどこかズレているかもしれない。
いや、きっとズレている。

これらの言葉が流行っているかどうかを「客観的」に知りたい。
そういった場合に「グーグルトレンド」は最適なツールだ。
グーグルトレンドは、グーグルで検索された情報(ビッグデータ)を元に「検索のトレンド(流行)」を教えてくれる。

大賞に選ばれた「爆買い」「トリプルスリー」は流行っているようにみえない

下記のグラフは「爆買い」「トリプルスリー」「五郎丸」「エンブレム」「ドローン」の2015年のトレンドだ。

爆買い」「トリプルスリー」「五郎丸」「エンブレム」「ドローン」の2015年のトレンド

一番に思ったのは、大賞に選ばれた「爆買い」「トリプルスリー」の検索数が、他の単語より少ない事だ。
「爆買い」は、中国人旅行客の大量買いがニュースになったりするので、(流行っているかどうかは別として)まだ理解できる。

だが、「トリプルスリー」に関しては、流行語大賞発表以前の検索数が、流行語とは思えないほどに少ない。
流行語大賞発表後に上昇しているが、おそらく多くの人が「トリプルスリーの意味がわからなかったから検索で調べただけ」だ。
本当に流行っているなら、流行語大賞発表以前に上昇していなければおかしい。
(トリプルスリーとは、プロ野球において、打者が同一シーズンに「打率3割以上・本塁打30本以上・盗塁30個以上」の成績を記録することを言う。僕もわからなかったので調べた)

「アベ政治を許さない」「安心して下さい、穿いてますよ。」「一億総活躍社会」「SEALDs」「まいにち、修造!」については、上記の言葉と比べて無視できるほど検索数が少ない。

アベ政治を許さない」「安心して下さい、穿いてますよ。」「一億総活躍社会」「SEALDs」「まいにち、修造!」の2015年のトレンド

結局のところ、2015年ユーキャン新語流行語トップテンで、流行語として僕がまだ理解できるのは「五郎丸」「エンブレム」「ドローン」の3つだけだった。

最初に「僕の感想もどこかズレているかもしれない」と述べたが、(「五郎丸」を知らなかったので)やはりズレていた。
だが、2015年ユーキャン新語流行語大賞を選んだ選考委員会の方々も、僕と同様にズレていると言わざるを得ない。

Google検索による流行語ランキング」の方が流行語として理解できる

同時期にグーグルジャパンから「2015年Google検索による流行語ランキング」が発表された。

大賞 :マイナンバー
2位 :ラッスンゴレライ
3位 :エンブレム
4位 :ドローン
5位 :北陸新幹線
6位 :あったかいんだから
7位 :大阪都構想
8位 :火花
9位 :おにぎらず
10位:モラハラ

これらの言葉は、ユーキャン流行語大賞よりも納得できる。
とくに大賞の「マイナンバー」は、老若男女問わず多くの人が関心を持っているだろう。

「ユーキャン新語流行語大賞」と「Google検索による流行語ランキング」を比較してわかるのは、『特定の個人や団体が選んだものよりも「ビッグデータ」の方が流行語の精度が高い』という事だ。

ユーキャン新語流行語大賞のホームページによると、『現代用語の基礎知識』編集部がノミネート語を選出し、選考委員会によってトップテンと年間大賞語を選ぶそうだ。
もし、今後もユーキャン新語流行語大賞を続けるつもりなら、ノミネートも大賞も、信頼できるビッグデータを加えるべきだ。
いや、それどころか、「人を排除して、全てビックデータに任せるべきだ」と僕は思っている。